坂戸市で土地や家の相続税が払えないときはどうすればいい? 不動産売却コラム |センチュリー21クレド

土地や家の相続税が払えないときはどうすればいい?
土地や家などの不動産を相続したものの、現金が足りず相続税が払えないとお悩みの方へ。本記事では、10ヶ月という厳しい納付期限や原則一括の納税ルールをはじめ、払えない場合の現実的な6つの対処法(不動産売却・延納・物納等)を分かりやすく解説。放置した場合のペナルティやリスクも網羅しています。

突然の相続が発生した際、「親の遺産がほとんど土地や家(不動産)で、手元の現金が少なく相続税が払えない…」とお困りではありませんか?

不動産は現金と異なり分割が難しく、流動性(すぐに現金化できる度合い)が低いため、相続税の納税問題で最もトラブルになりやすい資産の筆頭です。

本記事では、不動産を相続したものの税金が払えないというリスクに直面している方に向けて、相続税の基本ルールから納付方法、払えない場合の具体的な処方箋、放置した際のリスクまでを網羅して分かりやすく解説します。

相続税の納付と期限

まずは、相続税の基本的な納付ルールと「期限」について正確に把握しておきましょう。相続税は、確定申告のように「年が終わったら払う」といった性質のものではなく、非常に厳格なタイムリミットが定められています。

相続税の納付期限は「10ヶ月以内」

相続税の申告および納付の期限は、「被相続人(亡くなった方)が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内」です。

例えば、1月15日に亡くなったことを知った場合、同年11月15日が申告・納付の期限となります(※その日が土日祝日の場合は翌平日に延長されます)。

一見すると10ヶ月という期間は長く思えるかもしれません。しかし、実際の相続現場では以下のような手続きを並行して行う必要があります。

遺言書の有無の確認・検認

相続人の確定(戸籍謄本の収集)

相続財産の調査および評価(不動産の評価・鑑定、預貯金・有価証券等の調査)

遺産分割協議(誰がどの財産をどれだけ引き継ぐかの話し合い)

申告書の作成および納付手続き

親族間の話し合い(遺産分割協議)が難航したり、土地の評価に時間がかかったりすると、10ヶ月という期限はあっという間に過ぎ去ってしまいます。

原則は「一括」かつ「現金納付」

相続税の納税における最も重要な原則は、「現金で全額を一括納付すること」です。

「土地で納めたい」「分割で少しずつ払いたい」といった要望は、後述する特殊な手続き(延納や物納)を申請し、国税庁から厳しい要件のもと認められない限り原則として受け付けられません。

そのため、評価額が高い土地や家を相続した場合、数百万〜数千万円という巨額の現金を10ヶ月以内に一括で準備しなければならないという厳しい現実があります。

相続税の納付方法

相続税の納付は、国税庁のシステムを利用して多様な手段で行うことができます。状況に合わせて最もスムーズな方法を選択しましょう。

① 金融機関や税務署の窓口(現金納付)

申告書とともに作成した納付書を使い、銀行・信用金庫・郵便局などの金融機関、または所轄の税務署の窓口で現金で納付する方法です。最も確実で昔から利用されている方法ですが、大金を持ち運ぶリスクや窓口の営業時間制限があります。

② クレジットカード納付

「国税クレジットカードお支払サイト」を通じて、自宅からインターネット経由で納付できます。

メリット:夜間や休日でも納付可能。カードの決済日によっては実際の引き落としまでに猶予ができる。

注意点:決済手数料(税額に応じた一定の手数料)が自己負担となることや、利用限度額の制限に注意が必要です。

③ インターネットバンキング(Pay-easy / ダイレクト納付)

e-Tax(電子申告・納税システム)を利用して、登録した金融機関口座から引き落とし(ダイレクト納付)やPay-easy(ペイジー)を利用して納付する方法です。事前にe-Taxの利用開始手続きが必要ですが、手数料がかからず自宅から完結できます。

④ スマホアプリ決済(Pay払い)

「国税スマートフォン決済専用サイト」から、PayPay、d払い、au PAY、LINE Payなどの電子マネーを利用して納付できます。

注意点:納付できる金額の上限が「30万円まで」となっているため、少額の相続税や一部納付の場合に限られます。

相続税が払えない代表的なケース

なぜ「相続税が払えない」という事態が発生するのでしょうか。実は、資産家と呼ばれる家庭であっても、納税資金のショートに陥るケースは少なくありません。ここでは代表的な3つの原因を紹介します。

ケース①:遺産の大部分が「不動産」で現金が少ない

相続税問題で最も多いのがこのパターンです。

例えば、「評価額8,000万円の実家(土地・建物)」と「現金500万円」が遺産だった場合、相続税の課税対象は8,500万円(※各種控除前)となります。税額が1,000万円近くになった場合、遺産に含まれる現金500万円をすべて投入しても500万円不足してしまいます。不動産は「価値は高いが、そのままでは買い物ができない」資産であるため、現金が足りなくなるのです。

ケース②:二次相続で控除が減り、税額が高額になった

相続には「一次相続(父または母が亡くなり、配偶者と子が相続)」と「二次相続(残された配偶者も亡くなり、子世代のみが相続)」があります。

一次相続では「配偶者の税額軽減(1億6,000万円または法定相続分まで無税)」という非常に強力な控除が使えるため、税金が発生しない(または非常に少ない)ケースが多々あります。

しかし、二次相続ではこの強力な控除が使えないうえ、基礎控除の額も少なくなります(法定相続人の数が1人減るため)。一次相続と同じ感覚で構えていると、思わぬ高額な相続税が請求され、準備が間に合わないという事態に陥ります。

ケース③:遺産分割協議がまとまらず特例が使えない

相続税には、自宅の土地の評価額を最大80%減額できる「小規模宅地等の特例」など、節税のための非常に重要な制度が存在します。

しかし、これらの特例を適用して申告するためには、原則として「10ヶ月の申告期限までに遺産分割協議が整っていること」が条件となります。

兄弟間で実家の処分を巡って争いになり、分割協議が難航して期限を迎えてしまうと、ひとまず「特例なし(高い評価額)」の状態で申告・納付しなければならず、想定外の巨額な税金を提示されることになります。
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相続税を払えない時の対処法


もし「10ヶ月以内に現金で一括納付することが物理的に不可能だ」と分かった場合、どのような手立てがあるのでしょうか。ここでは現実的かつ有効な6つの対処法を詳しく解説します。

対処法①:不動産を売却して納税資金を作る(最も一般的・現実的)

手元に現金がない場合、相続した土地や家を第三者に売却し、得た現金で相続税を納めるのが最もポピュラーで確実な解決策です。

不動産売却によって納税を目指す場合は、以下のポイントを必ず押さえておきましょう。

「早期売却」のアクションを起こす
不動産の売買には、売り出しから引き渡し・着金まで通常3ヶ月〜6ヶ月程度かかります。10ヶ月の期限ギリギリになってから動いても間に合いません。

「相続空き家等の3,000万円特別控除」や「譲渡所得の重加算税対策」の活用
相続した不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、別途「譲渡所得税」がかかります。ただし、一定の要件を満たせば「相続空き家の3,000万円特別控除」や「相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例」が適用でき、売却時の税金を大幅に減らすことが可能です。

ポイント: 不動産を高く、確実に期限内に売却するためには、相続案件に強い実績のある不動産会社に早期に相談することが極めて重要です。

対処法②:延納(分割払い)を利用する

原則一括納付の相続税ですが、一定の要件を満たす場合に限り、最長20年の分割払い(延納)が認められます。

延納の主な要件
1. 相続税額が10万円を超えていること

2. 金銭で納付することが困難な理由(現金不足など)があること

3. 延納税額に相当する「担保(相続した土地など)」を提供すること

4. 申告期限までに「延納申請書」を提出すること

注意点:延納期間中は、住宅ローンの利息のような位置づけで「利子税」が加算されます。また、担保の設定手続きや審査が必要となるため、税理士等の専門家への依頼がほぼ必須となります。

対処法③:物納(現物で納める)を利用する

延納を行ってもなお現金での支払いが困難な場合、最終手段として「相続した不動産や有価証券そのものを国に納める(物納)」という制度があります。

物納の優先順位:物納できる財産には順位が決められており、「第1順位:不動産・国債・地方債」となっています。

注意点(非常にハードルが高い):物納は国にとって管理・処分コストがかかるため、審査が極めて厳格です。境界が確定していない土地、権利関係が複雑な土地、建築基準法に違反している建物などは「不適格」として却下されます。また、物納時の評価額は「公的な相続税評価額」となるため、市場で売却する価格(実勢価格)よりも低くなることがほとんどです。「まずは市場で売却(対処法①)し、現金化を試みる」ほうが圧倒的に得をするケースが多いのが実情です。

対処法④:金融機関から「相続ローン」を借り入れする

銀行などの金融機関が提供している「相続ローン(相続税納税用ローン)」を利用して一時的に資金を調達し、一括納付する方法です。

メリット:延納の利子税よりも銀行ローンの金利のほうが低い場合がある。担保の要件が延納より柔軟な場合がある。

デメリット:当然ながら返済義務が発生するため、将来的な収入の見通しや、別の財産を売却して返済する計画が必要です。

対処法⑤:納税猶予の特例(農地・事業用資産など)を活用する

相続した財産が「農地」や「非上場株式(事業用資産)」である場合、一定の条件を満たして農業や事業を継続することを前提に、相続税の納税が猶予・免除される特例制度が存在します(農地の納税猶予制度など)。

ただし、途中で営農をやめたり事業を売却したりすると、猶予されていた税金に利息(利子税)を上乗せして一括納付しなければならないという厳格な縛りがあります。

対処法⑥:遺産分割協議を工夫する(代償分割など)

特定の相続人が不動産を一人で引き継ぎ、他の相続人に代償金(現金)を払えない場合や、全員が納税資金に困っている場合は、遺産分割のやり方自体を見直すのも一つの手です。

換価分割:不動産を売却して現金に換え、その現金を相続人同士で分けて、各自が相続税を払う方法。

代償分割:不動産を引き継ぐ相続人が、自らの固有財産(自分の貯金など)から他の相続人に金銭を支払う方法。

相続税を払えないとどうなる?

「支払期限に間に合わないけれど、放置しておけばそのうち何とかなるだろう…」

そう考えて申告や納付を放置することは、絶対にしてはならない最悪の選択です。国税庁の滞納に対する取り立ては、一般的な民間ローンよりもはるかに強力でスピーディーです。

期限を守らなかった場合、以下のようなペナルティとリスクが発生します。
段階 発生するペナルティ・リスク 概要
① 期限直後 延滞税の発生 納付日まで日割りで利息相当の税金が加算されます。
② 放置継続 無申告加算税・重加算税 期限内に申告しない場合の罰則税(最大40%)が課されます。
③ 督促 督促状の送付 税務署から正式な催告書が届きます。
④ 最終段階 財産の差し押さえ・公売 口座や給与、相続した不動産が強制差し押さえされます。

① 延滞税(利息相当のペナルティ)が発生する

納付期限の翌日から、納付が完了する日までの日数に応じて「延滞税」という罰則的な利息が課されます。

延滞税の税率は年数パーセント〜最大10%近く(※年の特例基準割合により変動)に上り、放置すればするほど雪だるま式に納税額が膨らんでいきます。

② 無申告加算税・重加算税が課される

期限までに申告自体をしなかった場合、本来納めるべき税額に加えて「無申告加算税(5%〜20%)」が上乗せされます。

さらに、財産を意図的に隠したり装ったりした悪質ケースとみなされると、最大40%という重い罰則税「重加算税」が課されることになります。

③ 督促状が届き、最終的には「財産の差し押さえ」

期限を過ぎても納付がない場合、税務署から「督促状」が送付されます。

それでもなお納付しない、あるいは協議に応じない場合、法律に基づき裁判所の許可なしで預貯金口座、給与、そして相続した土地や自宅(不動産)が差し押さえられます。

差し押さえられた不動産は公売(オークション)にかけられ、市場価格よりも大幅に安値で売却され、その売却代金から滞納した税金が強制的に回収されてしまいます。

まとめ:不動産相続で困ったら、まずは「早期の相談」を!

「家や土地はあるけれど、相続税を払う現金がない」というピンチを乗り切るための最大の鍵は、「とにかく早く動き出すこと」です。

相続税の納付期限である10ヶ月という時間は、何もしなければあっという間に過ぎ去ってしまいます。払えないと分かった段階で放置せず、以下のステップで対応を進めましょう。

1. 税理士に相談する
まずは正確な相続税額を把握し、「小規模宅地等の特例」などで税額を圧縮できないか確認する。

2. 不動産会社に査定・売却の相談をする
不動産の売却(換価分割や納税資金の確保)が必要な場合、10ヶ月以内に引き渡しまで完了できるよう、すぐに信頼できる不動産パートナーを探して売出計画を立てる。

3. 税務署に相談する
どうしても期限に間に合わない合理的な理由がある場合は、事前に延納などの手続きを相談する。

当社(不動産会社)では、相続した土地・建物の専門的な価格査定はもちろん、相続税納税に向けた「早期売却スケジュール」のご提案や、パートナー税理士のご紹介までワンストップでサポートしております。

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※こちらの記事は2023年2月時点の記事になり今後法改正などにより変更になる可能性がございます。

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